ILSI Japan栄養研究部会は、日本における栄養と健康に関わる諸問題、とりわけ「健康寿命延伸」に結び付く科学的エビデンスの収集をテーマとし、その成果を、日本のみならずアジアや欧米諸国に向けて、広く発信することを目的として活動しています。そこで、「健康寿命延伸」という目標に向け、あらゆる世代のヘルスリテラシーを向上させるために、世代別（妊婦・乳幼児、成長期、中高年期、老年期）の栄養の課題を取り上げ、科学的エビデンスを基にそれらの対策について共有・議論することをセミナーの切り口とし、公開セミナーをシリーズ化して開催することにしました。
 2006年2月に策定された「妊産婦のための食生活指針」は、妊産婦を取り巻く健康や栄養・食生活に関する課題を含む社会状況等が変化していること等を踏まえて、15年後の2021年に「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針〜妊娠前から、健康なからだづくりを〜」に改定されました。若年女性のダイエット志向が原因となる痩せ、低出生体重児の増加、DOHaD（Developmental Origins of Health and Disease）学説での裏付け等が改定理由に含まれると考えます。
 本セミナーでは、若い女性の痩せの問題とその対策等を含め、妊娠、出産にかかわる栄養課題と対策、さらに、出生から乳幼児の時期までの栄養に関する課題と対策について、最新の知見を第一線で活躍されている2名の先生方から紹介していただきます。皆様の事前参加登録をお待ちしております。

2023年4月
特定非営利活動法人 国際生命科学研究機構
栄養研究部会